いつもの検診の血液検査で肺がんリスクスコアを算出
LUNGClearTMは血液中のmiRNAを測定し肺がんの早期発見をサポートする血液検査です。
ステージIで感度80%
LUNGClearTMは日本国内で一般的に使用されている肺がんのスクリーニング検査と比較して、ステージIで最も感度が高い80%を実現しています。
本臨床研究は2021年から2022年の間に国立がん研究センター東病院、大阪国際がんセンター、神戸大学医学部附属病院の3施設において実施され、研究結果は第51回日本肺癌学会学術集会において発表されました。
1.MiRXES, LUNGClear Japan Optimization and Validation Study, 2022
2.F B J M Thunnissen. Sputum examination for early detection of lung cancer. Journal of Clinical Pathology 2003;56:805-810.
3.Yohei et al, Clinical Utility of AminoIndex Cancer Screening (AICS) for Early Detection of Various Cancers in Comparison with Detection Using Tumor Markers. Ningendock vol.29 No.4 , 2014 : 585-591
4.E.A. Klein, et al., Clinical validation of a targeted methylation-based multi-cancer early detection test using an independent validation set. Annals of Onco. Vol 32, 9, p1167-1177, September 2021
5.Kevin et al, Lung Cancer Detectability by Test, Histology, Stage and Gender: Estimates from the NLST and the PLCO Trials. Cancer Epidemiology, Biomarkers Prev January 2015: 24(1): 154-161
臨床成績
2021年~2022年に国内3施設で日本人コホート合計614人(肺がん患者287人、健常者327人)の臨床的検証を実施しました。
患者コホートの臨床病理学的特徴
・40~80歳・男女
・喫煙者/非喫煙者
・ステージ 0-IV
・非小細胞肺がん
Optimization and Validation of a Circulating microRNA Biomarker Panel for Early Detection of Lung Cancer in a Japanese Population
European Lung Cancer Congress 2023
ELCC 2023 欧州肺癌学会
29 March - 01 April 2023
Copenhagen, Denmark
https://oncologypro.esmo.org/meeting-resources/european-lung-cancer-congress?event_resources_filter_form%5Bsearch%5D=samejima
LUNGClearTMは
早期の肺がんを発見する血液検査
-
miRNA含む複数マーカーを測定
1. 肺がん関連の12種miRNAを検出するパネル
2. 血漿中のCEA発現量の測定(ECLIA)
3. リスクスコアを算出 -
実用的な肺がんスクリーニング
1. 平均的な集団をリスク層別化して判断
2. 不必要な放射線被ばくを減らす
3. 侵襲的な経過観察を減らす -
高い感度と特異度
特許取得済みqPCR法を用いた
miRNA検出技術により
正確かつ早期に発見
-
1回の採血で済む低侵襲な検査
1. お取り扱い医療機関で採血
2. 検体を検査ラボに輸送
3. 検査結果を約1カ月で報告 -
安全性と利便性
簡単な採血で
肺がんを
スクリーニング -
miRNA研究の世界的リーダー
世界で初めてmiRNAベースの
分子診断における
シンガポール規格を開発
Key Research Paper
Development of a serum miRNA panel for detection of early stage non-small cell lung cancer
PNAS Vol.117 No.40
よくある質問
LUNGClear™とは何ですか?
LUNGClear™は、血漿から肺がんに関連する12種類のmiRNAバイオマーカーを定量的に検出するRT-qPCR法を用いて、肺がんを早期発見する検査です。
LUNGClear™は、肺がんの平均的なリスクを有する40歳以上の成人に適応されます。本測定法は、肺がんの早期発見のための補助的なツールとして、診断基準の中で利用可能な他の検査を補完することを目的としています。
LUNGClear™の結果は、数値によるリスクスコアとして示され、医師は他のすべての関連する臨床および検査所見と合わせて解釈する必要があります。高リスクスコアは肺がんの可能性を示し、鑑別診断のために画像検査や気管支鏡検査など、他の診断検査を行う必要があります。LUNGClear™ によるリスクスコアは、診断の唯一の根拠として使用されるべきではありません。
LUNGClear™は、X線や低線量CTの代替検査になるのでしょうか?
LUNGClear™は、胸部画像や現在の臨床ガイドラインで推奨されている他の検査方法と併用することを意図した補助的な検査です。X線検査や低線量CTの代用として使用するものではありません。
LUNGClear™は、肺がんの診断に単独で使用できるのでしょうか?
LUNGClearは、単独での診断用検査として使用できません。肺がんの診断には、気管支鏡検査、縦隔鏡検査、X線検査やCTスキャンなどの画像検査、病理組織学的検査などの診断方法の組み合わせが必要とされます。
LUNGClear™の検査を受けるべき人は?
LUNGClear™は、肺がんの平均的なリスクを有する40歳以上の成人に適応されます。本検査は、肺がんを早期に発見するための補助的なツールとして、診断基準の中で利用可能な他の検査を補完することを目的としています。
LUNGClear™は、どの程度の精度で肺がんを検出できますか?
LUNGClear™は、日本人集団における肺がん検出の感度68%、特異度75%という臨床的検証結果が出ています。
なぜ肺がん検診が重要なのですか?
肺がんは、世界的にがんによる死亡原因の上位を占めています1。日本では、肺がんによる死亡者は毎年7万5千人、がん死亡者全体の20%を占め、がん死亡原因の上位を占めています2。検診の目的は、肺がんがあったとしても早期に発見し、できるだけ早く治療を開始、生存率を向上させることです。
1. Hyuna Sung, et al. Global Cancer Statistics 2020: GLOBOCAN Estimates of Incidence and Mortality Worldwide for 36 Cancers in 185 Countries. 2021
2. Japanese Journal of Clinical Oncology 2014, 44: 36-41..
平均的なリスクの人々が、なぜ血液検査による肺がんの早期スクリーニングを受ける必要があるのでしょうか?
肺がん を早期に発見することは、肺がん患者の全生存期間を延ばすための最良の方法の一つです。しかし、5年生存率が80%以上であるステージ1で発見される肺がんは40%未満です1。これは、早期の肺がんは無症状デあることが多く、また、日本では肺がん患者の約60%が非喫煙者であることがわかっています2。肺がん検診ガイドラインでは、重喫煙者に対してスクリーニングを推奨しており、非喫煙者は、ガイドラインで推奨されているスクリーニングから除外されることがあります。
1. 国立がん研究センターがん対策情報センター「日本のがん統計-2019年版」(https://ganjoho.jp)
2. Pelosof, L., Ahn, C., Gao, A. et al. Proportion of Never-Smoker Non–Small Cell Lung Cancer Patients at Three Diverse Institutions. Journal of the National Cancer Institute. 2017;109(7):djw295.
LUNGClear™の仕組みは?
LUNGClear™は、肺がんに関連する複数のマイクロRNA(miRNA)バイオマーカーを検出する検査です。12種類のmiRNAの量が測定され、肺がんとの関連性を提供します。LUNGClear™の結果は数値のリスクスコアとして示され、他のすべての関連する臨床及び検査所見と合わせて医師により解釈される必要があります。高リスクスコアは肺がんの可能性を示し、鑑別診断のために画像診断や気管支鏡検査などの他の診断検査でフォローアップすることが必要です。
マイクロRNA、またはmiRNAとは何ですか?
マイクロRNA(miRNA)は、正常なヒトの細胞において発現制御など様々な機能を持つ生体分子の一つです。しかし、人体の正常な機能維持に重要であるため、体内のmiRNAの量に異常が生じると、がんなどの多くの病気につながる可能性があります。
LUNGClear™はどのようにmiRNAを使って肺がんリスクを判断しているのですか?
がん患者さんでは、健常者と比較して、miRNAの組成や量に変化が見られます。miRNAプロファイルの違いは、異なる癌種や同じ癌の異なるステージで観察されています。健康な人は健康なmiRNAのシグネチャーを持っていますが、肺がん患者は長年の研究によって明らかになった肺がんに関連するmiRNAのシグネチャーを持っています。この研究から、肺がんの正確な検出に使用できる12種類のmiRNAマーカーからなるLUNGClear™パネルを開発しました。日本人を含む大規模な臨床検証試験により、LUNGClear™は健康診断等の採血時に肺がんのリスクを正確に評価できることを実証しています。
これらのmiRNAは何に由来しますか?
検出されたmiRNAは、がん細胞やそれに影響を受けた他の細胞から患者の血液中に分泌されている可能性があります。これらの肺がん関連miRNAは、肺がんの形成過程に関与している可能性があります。例えば、炎症、増殖、浸潤、血管新生を制御する機能を有している等です。患者さんの血液中のこれらのmiRNAの量を測定することで、患者さんの体内に肺がんが存在する可能性を評価することができます。
LUNGClear™は、どのような技術でmiRNAを検出しているのですか?
LUNGClear™は、高度に制御されたワークフローを持つRT-qPCR(逆転写ー定量的PCR)技術により、miRNAを検出・定量しています。
LUNGClear™パネルに含まれる12種類のmiRNAは、肺がんの発生や進行に関与することが示されているのでしょうか?
これらの一部のmiRNAは、がん転移を促進し、腫瘍免疫環境を調節することが示されています。しかしながら、肺がんの発生と進行における役割を解明するためには、更に研究調査が必要です。
国立研究開発法人 科学技術振興機構
アジア・太平洋総合研究センターにて
MiRXES社が紹介されました!
AsianScientist
がんの早期発見へ新施設を続々開設―シンガポールのMiRXES社
【アジアの科学の先駆者たち】
マイクロRNAで早期疾患診断ツールの開発に取り組むチェン教授
幼児期の発達研究からコウモリの生態まで...5氏にシンガポール科学賞など授与